私が運営しております馬場川通り紅茶スタンドは、いままで紅茶店のイメージとはかけ離れたスタイルの店舗となっています。
日本における紅茶のイメージ的な部分に馴染みの無い人生を送って来ましたので、それをそのまま従来通りの形でお店を運営するのは自分の紅茶スタイルではないなと思いまして。
ティールームでもなく、ティーサロンでもなく、はたまたカフェでもない「紅茶スタンド」というとてもカジュアルな店舗スタイルになっています。
「誰でも気軽に一杯の紅茶を楽しめる場所」として、これからも良質な紅茶を揃えながら多くの皆様に紅茶の魅力を感じていただける場所になったらと幸なのですが。
そんな「紅茶スタンド」を運営している店主の話を今回はさせていただきます。
私は子供の頃に飲んだ、何の変哲もないセイロンブレンドのティーバッグの一杯に感動し、いままで紅茶好きとして過ごしてきました。
しかしですが、よく言う「英国式」というわれる紅茶文化に憧れを抱く事は無く、小学生の頃からサッカー少年であり、メタルやパンクロック好きな子供だったのです(フットボールもパンクも英国とは密接な関係にありますが)。
サッカーは一時的に止めてはいましたが、30歳過ぎまで草サッカーをやっていましたし、観戦はいまだに好きです。
音楽は中学、高校、専門学校に通っている間までバンド活動をやっていて、20歳を越えてからはクラブでロックイベントにDJとして主催&参加していました。
写真も子供の頃から撮り続けていますし、映画は一年中観ています。
そんな私が紅茶を本気で知りたいと思って通った紅茶教室などは、どちらかというと私みたいな感性の方とはほぼ出会うことなく、正直なところどこへ行っても何となく肩身が狭い気分だったのです。
今までのスタイルを否定するわけではなく、どんなライフスタイルの人でも紅茶を楽しめる場所があったらいいなという想いが「馬場川通り紅茶スタンド」になります。
文章の上に画像を貼り付けましたが、この「THIS IS ENGLAND」という英国のスキンズたちの映画には、所々でマグカップに入ったミルクティーを飲むシーンがあります。
その国の文化になってしまえば誰でもが親しむドリンクなんですよね、紅茶は。
これからも馬場川通り紅茶スタンドでは、誰もが親しみを持つ飲み物として紅茶が選ばれるようになるゆに活動を続けていきます。
こんなスタイルの紅茶店ですが、いつでもどんな時でも、紅茶を楽しみたいときには気軽にお立ち寄りくださいませ。
当店で紅茶メニューをご注文していただくときにお客様からよく言われるのが、「スタンダードの紅茶といえばダージリンだよね?」というものです。
スタンダードは国や地方によって違うということは前提でお答えさせていただき、私の回答は「日本人が感じるスタンダードの紅茶はスリランカの香味がやさしいものだと思います。」とお話させていただいています。
この質問の後におすすめさせていただくのはスリランカの「ディンブラ」です。
セイロンティーとして香味も日本人に広く馴染みがありますし、バランスが良く使い勝手の幅が
広いという観点からおススメしています。
何故、「スタンダード=ダージリン」という投げかけに違うものをおススメするかというと、一般的に流通している安価なダージリンはダージリンとしての特徴があまり出ていないものが多いのですが、当店など専門店で販売しているダージリンはファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルなど摘まれる時期で特徴が変わるもので、香味もとても特徴的になります。
特にファーストフラッシュは通常の紅茶より青みが強く、烏龍茶などのイメージに近いものになるので、これを単純に「スタンダード=ダージリン」というイメージでダージリンファーストフラッシュをご注文いただくと、とてもかけ離れたものが出てきたと思われると思うのです。
なので総合的に判断させていただき、「スタンダード」という形で紅茶をお求めのお客様には「ディンブラ」おススメしています。
紅茶も場所、時期、品種、製法で香味に違いが出るものです。
ひとえに「スタンダード」という紅茶を言い切るのは間違えなのかもしれませんが、「紅茶」というものは一種類ではなく、とても多くの香味に違いがある紅茶が存在します。
本来はお一人お一人の「スタンダード」の紅茶が存在することが正解なのかもしれませんけどね。
よかったら皆様も、ご自身の「スタンダード」の紅茶を探していただけたらと思います。
多種多様の紅茶を味わい、好きなものを見つける作業もとても楽しいことだと思いますので。