当店で紅茶メニューをご注文していただくときにお客様からよく言われるのが、「スタンダードの紅茶といえばダージリンだよね?」というものです。
スタンダードは国や地方によって違うということは前提でお答えさせていただき、私の回答は「日本人が感じるスタンダードの紅茶はスリランカの香味がやさしいものだと思います。」とお話させていただいています。
この質問の後におすすめさせていただくのはスリランカの「ディンブラ」です。
セイロンティーとして香味も日本人に広く馴染みがありますし、バランスが良く使い勝手の幅が
広いという観点からおススメしています。
何故、「スタンダード=ダージリン」という投げかけに違うものをおススメするかというと、一般的に流通している安価なダージリンはダージリンとしての特徴があまり出ていないものが多いのですが、当店など専門店で販売しているダージリンはファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルなど摘まれる時期で特徴が変わるもので、香味もとても特徴的になります。
特にファーストフラッシュは通常の紅茶より青みが強く、烏龍茶などのイメージに近いものになるので、これを単純に「スタンダード=ダージリン」というイメージでダージリンファーストフラッシュをご注文いただくと、とてもかけ離れたものが出てきたと思われると思うのです。
なので総合的に判断させていただき、「スタンダード」という形で紅茶をお求めのお客様には「ディンブラ」おススメしています。
紅茶も場所、時期、品種、製法で香味に違いが出るものです。
ひとえに「スタンダード」という紅茶を言い切るのは間違えなのかもしれませんが、「紅茶」というものは一種類ではなく、とても多くの香味に違いがある紅茶が存在します。
本来はお一人お一人の「スタンダード」の紅茶が存在することが正解なのかもしれませんけどね。
よかったら皆様も、ご自身の「スタンダード」の紅茶を探していただけたらと思います。
多種多様の紅茶を味わい、好きなものを見つける作業もとても楽しいことだと思いますので。